厭談 戒ノ怪 夜馬裕著
幽霊が出てくるのに延々と人怖という、ありそうであまりない怪談。おすすめです。
作者は新宿ゴールデン街を拠点に活躍されている夜馬裕(やまゆう)さん。厭談シリーズはAmazonレビューでも評価が高く、実力派の怪談作家さんです。
※大きなネタバレがないように気を付けて感想を書いていますが、一切のネタバレが嫌だという方はここから先はお気を付けください。⤵️
こちら戒ノ怪は、人と怪異の因縁がしっかり描かれており読み応えがあります!文章力も高いので、あれ?と迷うことなく読み進められました。
1話目、2話目と、生きている人間が怪異を作り上げる人怖なお話から始まり、ちょっと雰囲気が変わったかなと思うとラストにやはり人怖な結末が待っていて、今作品、不謹慎ながら面白いのです。
平和に生きていたら想像もつかない人の心の闇を見せつけられているうちに、あるパターンに気がついてしまいます。中盤以降はいよいよきな臭くなって、もはや登場人物の誰もを信じられない状態に。
かと思えば、波長が合えば狂気すら絆になってしまうという。出会ってはいけない二人がいれば、運命の二人というのも確かに存在するようです。ちょっと。いや、かなり厭なのですけど。
幽霊よりも怖いのはやっぱり生きている人なのか。
筆者の周囲では行方不明者が続出しているのですが、失踪者として届出が出されていなさそうな境遇なのも不穏です。
※動物好きな方、タイトルで想像がつくかと思いますが、愛犬という話は注意⚠️してくださいね。
こちら厭談 戒ノ怪はKindle Unlimitedで読了させていただきました🙏✨
投稿日付けでKindle Unlimitedで読めることを確認しています🙌✨